東京農業大学、昆虫機能開発研究室の最新ニュースをお届けします。


by insectech
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カテゴリ:農学2.0~新たな農学の可能性~( 3 )

和紙作り

こんばんは、先日の小川町記事の続きです!
小川町には、長島先生、川嶋先生
六次産業の島津さん、
そして学生4人が訪れました。

小川町町長を始め、町民の方々は
暖かく向かいいれてくださいました。
今回は小川町で撮影した写真を元に、
作業工程を説明していきたいと思います。




1・手漉き和紙の原料である楮を刈り取る作業を「楮きり」といい、
加工しやすくするために1メートル程度の長さに切り揃えられます。


2・切り揃えた楮は大きな蒸し釜の中に根元を下にして立て、蒸します。
蒸した後はすぐに表皮をむき取り、保存のために天日で乾燥させます。
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3・次いで、天日干ししたものを水に一旦浸すことで外皮を削り取りやすくします。
黒皮の下に緑皮があり、その下に白皮があります。
白皮まで削り取る作業を「ホンビキ」といいます。
b0086228_14121931.jpg
↑手で外皮をむいている様子


4・外皮を剥いた楮の不純物を取り除き、
繊維一本一本をほぐれやすくするためにソーダ灰に入れて煮ます。
その後手作業でも丁寧にゴミを取り除いていきます。


5・楮の繊維をさらにほぐすため、楮打ち棒で叩いていきます。
現在は打解器を使うことが多くなりました。


6・ビーターと呼ばれる機会で撹拌することで、
繊維をさらにほぐしていきます。ナギナタビーターとホーレンダービーターがあり、
紙の材料によって使い分けます。
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↑なぎなたビーター


7・繊維を十分にほぐした紙料を、水とネリ(トロロアオイから抽出した粘りのある液体)を
浸した漉き船と呼ばれる水槽に入れます。


8・漉桁と呼ばれるものを用いて漉き水をすくいあげ、
何度か流し込み揺らすことで均等に繊維を行き届かせていきます。
こうして紙を一枚一枚漉りあげたものを紙床台へ 重ねていきます。
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9・漉った紙はジャッキを使ってゆっくり絞ったあとに、
60度の湯が循環している鉄板の上で乾燥させます。
こうして和紙の出来上がりです。
b0086228_14553215.jpg


自分達は3「ホンビキ」と8「紙漉」を体験させて頂きました。
「ホンビキ」は楮引包丁という小さなナイフのような物を用いて剥くように削っていくのですが、
緑皮から白皮まで剥くのが大変でそれなりの力がいりました。
1m分の楮の皮を白皮にするまでにも大変疲れるものだと分かりました。

しかし8「紙漉」と比べると作業自体はシンプルなものなので
コツさえ掴んでしまえば誰でもできそうな感じがしました。
何よりやればやるほど白く綺麗になるといった、
成果が目に見えてはっきりと分かるものなので達成感があります。

8「紙漉」も体験させて頂きましたが漉桁を漉き水に潜らせるのに熟練の技が必要であり、
角度を間違えると漉桁の上の紙がめくれあがってしまい駄目になってしまいます。
数日やったくらいでは出来るようにはならないだろうなと感じさせる
伝統技術の凄さを垣間見ることになりました。

また楮の葉は食用としても用いられるということで一枚そのまま食べてみました。
葉の表面に毛のようなものがあり喉に張り付く感じがしてそこが少し嫌でしたが、
味は悪くなかったので天ぷらなどにして食べれば美味しく頂ける感じがしました。
何より和紙として使う部分意外に楮を活用することができるので、
栄養価が認められることになれば楮という植物のさらなる可能性が開けるのではないかと思いました。


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by insectech | 2016-05-02 23:17 | 農学2.0~新たな農学の可能性~ | Comments(0)

夢みずうみ村とゼミ開き

おはようございます!

昨日は夢みずうみ村での桑植えとゼミ開き(先生の行きつけの焼肉屋にて)だったのですが、OGさんの上原さんも駆けつけてくださり、大人数での活動となりました!

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まず、夢みずうみ村ディサービスセンターとの今回の活動は、『訪問かいこプロジェクト』という『リハビリを受けて施設を出た後の、家で出来るリハビリの一環としてカイコを育てて貰う』、というプロジェクトに使うための桑を植えることが目的です。

桑の葉を摘むなどのカイコを飼育をすることを利用したリハビリは、回想法という認知症の進行を抑える働きを持つそうです。またカイコの繭を企業に売る事により収入を得ることもできるという特点もあります!!!
このように訪問かいこプロジェクトは『福祉×農業』という今までにない新しい形の循環型のプロジェクトです。
また今回桑を植えている際、施設の方もカイコの餌だと気づいて下さった様です。この活動を生き甲斐として、もしくは少しでも楽みながら参加していただければ幸いです。


そして作業後に夢みずうみ村の代表の藤原さんからお話を伺いました。そして、訪問カイコプロジェクトは、この活動に関わる全ての人への大きな影響力を持っていると感じました!プロジェクトが進み次第、逐一報告致します!


夢みずうみ村について、また訪問カイコプロジェクトについて興味のある方は以下のURLをご利用ください。

夢みずうみ村

訪問かいこプロジェクト
https://www.jbgroup.jp/link/special/224-4.html



そして、焼肉、美味しかったです。先生ごちそうさまでした☆


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by insectech | 2016-04-23 11:39 | 農学2.0~新たな農学の可能性~ | Comments(0)
こんばんは、広報部長の竹之内です。
本日、ユニコムプラザ相模大野
3階セミナー室にて、
農学2.0講演が行われました。

~講演の模様~
・一人目 長島孝行教授

始めの講演者として、長島孝行先生による
バイオミメティクスについての講演が行われました。

講演中には学生による、実際に自然にある物の構造や
仕組み、機能を利用した製品の実演が行われました。
蓮の葉の構造を模した、撥水布
カタツムリの殻を模した、防汚タイル
タマムシの表皮を模した、塗料無しのカラフルな金属
シルクの機能性を利用した、化粧品や健康食品などなど

生物の持つ素晴らしい仕組みを、
どう社会に落とし込むことが出来るのか?
について考えて貰うことができたと思います。

・二人目 桑山 岳人教授

二人目の講演者、桑山先生からは、
ニワトリが子猫を暖める行動からみられる、
生物の持つ子育てに対する本能。
その本能を無くしたニワトリを、他の個体と
掛け合わせることで、本能を取り戻し、
卵を得るだけのニワトリから、
繁殖サイクルを保ちつつ卵生産が可能な
ニワトリができること。

乳牛であるホルスタインに、
肉牛の受精卵移植を施すことで、子牛のサイズ減による
出産リスクの低下。
また、ミルクと牛肉、双方の生産を
同時に行うことが出来るようになること。

など、畜産動物の生産力を高めるだけではなく、
生産効率や持続性を考えた研究を紹介いただきました。

・三人目 森田 茂紀教授

森田先生からは、
植物による水資源の保護と緑化についてお話頂きました。

近年、世界の人口が増加する中で話題とされているのは、
水の問題です。
世界の水資源保護のためには、陸地の50%を占めている
乾燥地の緑化が急がれています。
強い乾燥をしている砂漠でも、植物が生えている場所が
あります。なぜでしょうか?
この植物達は、長く伸びた茎と根によって、
砂の下にある地下水を利用しているのです。

植物の根を横へ広げず、下へ長くなるよう矯正することで、
先の植物のように地下水まで根を届かせることができ、
砂漠地帯の地下水を利用した、砂漠の緑化が可能となります。

農学は今までの農学1.0から農学2.0へ
変革の時を迎えています。

生産力の技術を研究する農業生産から、
農による環境保全
農による環境を配慮した商品開発
農による持続性社会の実現
農ってこんなことまで出来るのか!?
っと思える、
そんな農学を作り上げていきたいと考えています。

長くなりましたごめんなさい(-_-;)
いつのまにやら、半分くらいは竹之内論も含まれていますね。

これからも農大が掲げる、農学2.0について
発信していきたいと思っております。
読んでいただき、ありがとうございました。
以上竹之内がお送りしました。
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↑公演中の様子」(桑山先生)

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by insectech | 2016-03-22 16:45 | 農学2.0~新たな農学の可能性~ | Comments(0)